Interface2011/02/12 00:32

Stephen Bury著
Bantam Books刊
1995年6月(Paperback)、ハードカバーは1994年5月
定価$6.50
632ページ
ISBN0-553-57240-7


Cobwebと同じ、Stephen Buryつまり、Neal Stephensonと、おじのJ. Frederic George、二人で書いたミステリー。

大統領候補の知事コザーノが、実は頭にチップを埋め込まれた巨大な組織の操り人形、という設定。

知事旧知のメル、知事の娘の神経科医が、脳外科手術研究センター、バイオチップ、メディアをあやつるネットワークと戦います。

大統領選挙キャンペーンなるもので、どれほどイメージ操作が行われているかを想像するのには良いでしょうが、Neal StephensonによるDiamond Ageのようなものを期待すると、あてはずれになるかも。同じ共作でも、Cobwebの方が読ませます。amazon.comに読者の酷評がありました。「Neal Stephensonが協力した小説とは思われない、協力した部分があるとすれば、それはページ番号だ。つまらない本がいつおわるかと、ページ番号ばかり読んでいた。」というのですが、一部うなずけるような気もします。
選挙民、テレビ番組のレベルの低さの辛辣な指摘、あるいはHDTVになると高精細な画面にあう政治家が登場するだろうという話など、小説であるのを忘れて読んでしまいます。

シュワルツネッガーのカリフォルニア知事就任記者会見の時にも、本書を思い出しました。物理的な「手術」など施さずとも、テレビ写りが良いだけで、はじめからロボットそのもの、という政治家が登場するのを、この本は予告していたのでしょうか?東京も大阪も?子は親の背中を見て育ち、日本はアメリカの背中をみて育つのでしょう。

民主党のハンサム・美人政治家と、彼・彼女のアメリカのロボットの様な行動・発言、まさに本書の予言通りのよう。

テレビを見ながら、昔に(丁度12年前)読んだこの本を思い出したわけです。文章はwebの記事の大半を流用しています。読み直したいと思うのですが、12年前の本、見つかりません。通販でアメリカから買おうとしても、なぜか絶版?のようです。