新訳版 『1984年』2009/07/21 00:24

大変な話題になって、大いに売れているという『1Q84』。その題名の元になった?本を読もうとしても、旧版は絶版だった。困った方が多数おられたのではないだろうか?

この新訳、帯に「大きな活字で読みやすいトールサイズ」とある。
たしかに、わずかに背が高いだけなのに、文字の大きさがかなり違い、読みやすい。
(帯をはずすと、全体が、夜空のような表紙。)
トマス・ピンチョンの解説まで、ついている。
新訳で、初めて、本書を読む皆様がうらやましい。

ジョージ・オーウェル
高橋和久訳
ハヤカワepi文庫
定価(本体860円+税)

ピンチョンは、解説で、明るく、こう書いている。

ニュースピークは生き長らえず、標準英語に息づくヒューマニズムの思考は消え去ることなく、生き残り、最終的には勝利したらしいのだ。もしかするとその英語が代弁する道徳的秩序までもどういうわけか復旧したのかもしれない。

本当だろうか?
オバマ大統領の、チェンジは継続だった。
小泉元首相の、改革は破壊だった。

標準英語は生き長らえず、ニュースピークに息づく、アンチ・ヒューマニズムの思考が消え去ることなく、生き残り、最終的には勝利したらしいのだ。もしかするとそのニュースピークが代弁する非道徳的秩序までも勝利したに違いない。
と、素人には、思えてくる。

政権交代は、政権後退だろう。

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