ブッシュのアメリカは、なぜオーウェルの「1984年」に似ているのだろう2005/09/08 13:54

2004年11月17日

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ブッシュのアメリカは、なぜオーウェルの「1984年」に似ているのだろう

BUZZFLASH ゲスト評論

「アメリカ2014:オーウェル風物語」の著者ジョナサン・グリーンバーグ

ブッシュ大統領が、自分の「負託」だと主張することを実行しようとしている今、何百万人ものアメリカ人が、その在職期間が一連の失敗と欺瞞によって限られている指導者に対して、これほど多数の国民が投票できたことに困惑している。その答えとして、私はジョージ・オーウェルの小説「1984年」をお読みになられるようお勧めしたい。また、この選挙のシーズンに勝利するには、余り知られてはいないが共和党員右派の不可欠の要素である「認識の操作」と呼ばれる方針があるのだ。

認識の操作とは、要するに、真実など重要ではないという原理のもとで機能する。党が選挙民に対して、真実だと納得させられることこそが、真実となるのだ。ブッシュ政権の第一期の間、大統領と政権の高官達は、イラクには必ずや大量破壊兵器があり、アルカイダや911攻撃ともつながっていると言明するたびに、「認識の操作」を実行してきた。

結果的に、事実を理解している人々よりも、こうした広くテレビ報道された欺瞞を信じてブッシュに投票した人々のほうがはるかに多かった。あるCNNの出口調査では、国際テロリズムの行為の一つたりともイラクは決して支援したことなどなかったという網羅的な調査の後でさえ、ブッシュに投票した人の81%が、イラク戦争はテロに対する戦いの一部であると考えていた。

「認識の操作」戦略の容認に非常に近いこととして、ブッシュ政権のある上級顧問が「現実を基盤としたコミュニティ」で暮らし、「認識可能な現実を慎重に検討すれば、解決策が得られると信じている」アメリカ人を嘲ったという最近のニューヨーク・タイムズ・マガジン記事がある。もはや世界はそういう方向で動いているわけではない。我が国は今や帝国であり、我々が動いて、我々自身の現実を造りだすのだ。」

それ自身の現実を造りだす政府とは何と恐ろしいものだろう。しかしこのような現実には賛成できないアメリカ人投票者にとって、もっと驚くべきで、もっと分かりにくいのは、上品に言えば、矛盾する真実とでも呼べる、圧倒的な証拠にもかかわらず、5900万人の国民がジョージ・ブッシュ再選に投票したことだ。

ジョージ・オーウェルが、答えを用意してくれている。

ビッグ・ブラザーの1984年世界の中心的な前提は、オーウェルが「ダブルシンク=Doublethink(二重思考)」と呼び、本の中でこう定義したものだ「二重思考とは一つの精神が同時に相矛盾する二つの信条を持ち、その両方とも受け容れられる能力のことをいう。」(文庫本275ページ)

「1984年」中のオセアニアという架空の帝国では、公民権は「何も考えないこと、考える必要がないこと。」を意味していた。ビッグ・ブラザーの政府は、競合する二つの帝国との間で、戦争と同盟を繰り返している。ある時には、愛国的な演説の最中に、敵が変わり、聴衆は即座に新たな現実を受け入れる。彼らには選択肢はない。「1984年」の中で「オーウェルは言っている。「異端の中の異端こそ常識だった。」(文庫本104ページ)

支持者達が常識をはたらかせないように説き伏せるという点で、ブッシュ政権は大成功してきた。先月、メリーランド大学の国際政策姿勢プログラムという調査で、ブッシュ支持者の72%が、イラクは実際に大量破壊兵器を持っているか(47%)或いは、大量破壊兵器を製造しようという大がかりな計画を持っている(25%)と信じていることが明らかになった。この調査は、広く報道されたCIAの「デュルファー報告」、フセインは全ての大量破壊兵器計画を1991年の湾岸戦争後間もなく消滅させ、決して再建しようとはしなかったと結論を出した1億ドルをかけた網羅的な調査の後に行われている。デュルファー報告はまたサダム・フセインはアルカイダのテロリスト達を支持していなかったことも見いだした。

アメリカは大量破壊兵器計画、或いは、アルカイダ支持という証拠無しで戦争をするべきだっただろうかと尋ねられて、調査対象のブッシュ支持者の58%が「いいえ」と答えた。ところがその同じ投票者が戦争を支持しているということは、「識別できる現実」を受け入れるということが不可能であるのか、或いは拒否しているということを示唆している。

これは偶然ではない。三年間にわたって、大統領とその政権は、あらゆる機会を活用して事実を歪曲し、国民の認識を操作してきたのだ。決定的なCIA報告の後でさえ、ブッシュとチェイニーは、イラクでの戦いを、911の攻撃を引き起こした連中との戦いと、意図的に関連ずけた。そして、イラク戦争を始めてから数ヶ月後に「我々は大量破壊兵器を発見した。」と大統領が宣言したことを誰が忘れられよう。

私たちは皆、この政権によるうんざりする主張の繰り返しを聞かされてきた。いわく、フセインはアメリカ合衆国に対するさしせまった危機である、フセインの大量破壊兵器を武装解除する為の国連の査察プログラムは失敗した、アメリカ本土におけるテロリストの行動を阻止するにはイラク戦争が必要だ等々。こうした主張の一つたりとも本当ではなかったのだ。事実は、元財務長官のポール・オニールが昨年明らかにしたように、2001年1月最初の閣僚会議で、政権はサダム・フセインとの戦争をしようと計画していたのだ。911攻撃の9ヶ月前だ。

現政権のアルカイダ追求さえ、オーウェルの「1984年」から抜き出すことができるだろう。本の中では「無知は力である」というのがもう一つの重要なビッグ・ブラザーのスローガンだった。911直後、大統領は、どんなことがあろうとも、攻撃の犯人達を捕らえることを辞さないと誓ったのだ。それは彼の政権が、ビン・ラディンの親戚達を含むサウジ・アラビア人が沢山乗った飛行機がアメリカ国外に飛び立つことを許可した直後の事だ。F.B.I.の尋問も受けずに。そして、6ヶ月後、我が国の軍事資源の大半をイラクに対する戦争に振り向けようと下準備をしているさなか、ブッシュはビン・ラディンについてこう語ったのだ。「彼はもはや社会の隅に追いやられた存在だ...私は彼の為にさほど時間を費やしてはいない...実際、彼のことはほとんど気にしていない。」2002年4月には、統合参謀本部会議長マイヤーズはそれに続いてこう述べた。「目標は、決してビン・ラディンを捕らえることだったわけではない。」

オーウェルが、ダブルシンク(Doublethink=二重思考)と「1984年」の陰鬱な世界を造りだした時、彼はスターリン統治下のソ連を風刺していたのだ。彼のメッセージが、我が国そのものに、もっともぴったりあてはまってしまうというのは、アメリカにとって悲しい時代だ。

http://www.buzzflash.com/contributors/04/11/con04503.html

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_ にほん民族解放戦線^o^ - 2008/04/19 01:46

世界中が反中国キャンペーンの花盛りである。

個人的には、ダライ・ラマは映画を見に行ったしDVDを持っているくらいである。この状況下で北京五輪を公式に支持するとは…やはりすごい人である。ブラピファンでもあった私は7イヤーズ・イン・チベットをプロパガンダ映画だとは知らず見に行って、バカまるだしで素直に感動したものであった。

中国にとって、天然資源が豊富に眠っているチベットはオイシイ場所。独立なんか認めて市場化されたら、欧米のグルローバル企業に根こそぎ持っていかれるのは確実である。中国にとっては、そんなことはどんな強硬手段を使っても、報道規制を行ってでも、封じ込めなくてはならない。しかし、チベットでふつうに暮らす人々は関係ないだろう。彼らは彼らの暮らしがある。放っておいてやれよ。しかも、中国共産党によるチベット人の虐殺や弾圧は断じて許せない。それはその通りであるし私も共感する。

反射的に「中国許さん」「聖火なんて消えちまえ、ざまあみろ」、というスタンスでこの問題を論じたくなるところだが、こういう世界的なキャンペーンが張られている時には大抵裏がある。ちょっと踏みとどまってみるべきだろう。

「中国許さん」「みんなで抗議行動だ!」といってるブログはネット上に星の数ほど存在している。このブログのコメント欄にも、「あなたのスタンスをはっきりさせてほしい」「アメリカばっかり叩くのはおかしいじゃないか。中国は?」といった意味内容の暖かいアドバイスを下さっている方も一部いらっしゃる。たいへんありがたいご指摘なのだが、私なんぞのブログより素晴らしいブログが山ほどあるので、人気ブログランキングの政治カテゴリを上から順繰り読んで、それらのブログや欧米のエセ人権団体とご一緒に中国を糾弾していただければいいのではないかと思う(ネット上では議論はしない主義なので申し訳ない。4月から毎週金曜に大阪梅田の路上に時々なんで屋露店を出すので、私ごときにどうしても直接アドバイスしたい…いとう奇特な方はそちらへよろしく)。

というわけで、このブログではあえて別の視点からこの問題を捉えているものを紹介してみたい。

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