The Last Best Thing燃えるパソコン・ミステリー2006/08/26 01:22

アメリカで、ラップトップ・パソコンが火を噴き、Appleラップトップの電池まで交換するという状況になっている今、大昔に読んだ本を思い出しました。

The Last Best Thingという10年前の本です。

予言とはいえないでしょうけれども、読みながら、そんなことがあるだろうか?と思った記憶があります。

The Last Best Thing

Pat Dillon著 Simon & Schuster刊 1996年 定価$23 ISBN0-684-83614-9

シリコン・バレーの有力紙、The San Jose Marcury Newsの編集者である著者が書いたもので、同紙の一面に連載された小説。これもThe Fist $20 Million is always the hardest同様、シリコン・バレーのハイテクベンチャーの顛末を描いたものです。こちらは技術者の生活、ではなくベンチャーキャピタリストの生活の側面、つまりハイテク産業の舞台裏を描いたもの。 シリコン・バレーというと、本来メキシコ系の人やら、インド系、ベトナム系、中国系等々、いろいろな人種の有能な人々のるつぼです。そこでこの本では、メキシコ系の女性Mariaが主人公。 電子メールでいかがわしいチャットをしていた技術者のラップトップパソコンが突然火を噴くところから話しは始まります。犯罪捜査には日系女性警官も登場。 事業は予想もしない展開となりますが、あとは読んでのお楽しみ。シリコン・バレーの「なんとなくクリスタル」版という雰囲気も多少あり、単なる名士、名所の陳腐な羅列だ、といって非難する向きもあるかもしれません。あるいは、ハイテクベンチャーの狂乱怒涛の真っただ中に入り込んだような気分になれるかも。

(1997.4.14記 )

http://www.asahi-net.or.jp/~IR4N-KHR/booke/ebooksvn.html#lbt より転載。

今アメリカのアマゾンを見てみると、本は絶版? 筋書はすっかり忘れてしまいましたが、あちらでは、あまり好評だったわけではなさそうです。 http://www.amazon.com/gp/product/0684836149/002-9427695-6476009?n=283155